技術には自信がある。でも、なぜかリピートにつながらない。
それはもしかすると、「接客の質」に原因があるかもしれません。
お客さんが「またお願いしたい」と感じる理由の大半は、技術よりも“人としての接し方”や“居心地”にあります。
この記事では、成功しているサロンが実践している「接客の基本7つ」をチェックリスト形式でご紹介します。
なぜ“接客の質”がリピートに直結するのか?
ある調査では、美容室を変える理由の半数以上は「居心地が悪かった」「合わないと感じた」というもの。
逆に言えば、接客の“ちょっとした一言”や“表情の温度”だけで、また来たくなるサロンになれるということです。
接客は、「気づく・できる・続ける」の3つのレベルを超えて、習慣化することがポイント。以下のチェックリストを活用して、現場の接客力を底上げしていきましょう。
接客の質を上げる7つのチェックポイント
① 「名前を呼ぶ」ことで“特別感”を演出
お客さんの名前を、来店時・施術中・お見送り時にさりげなく呼んでいますか?
名前を呼ばれるだけで、「覚えてくれてる」「大事にされてる」と感じてもらえます。
例:「〇〇さん、前回より少し軽めで大丈夫そうですか?」
② 表情とアイコンタクトで“信頼感”をつくる
笑顔は作業の手を止めた時だけ、になっていませんか?
鏡越しのアイコンタクトや、リアクション中の表情まで意識すると、「ちゃんと見てくれている感」が伝わります。
POINT:「目で聴く」姿勢が信頼を育てます。
③ 声のトーン・話し方が“心地よいテンポ”か
言葉が伝わるかどうかは、「内容」よりも「音の印象」で決まることも。
・お客さんのペースに合わせた話し方
・語尾を強くしすぎない
・急がず、リズムを意識
「安心して話せる雰囲気」ができているか、意識してみてください。
④ 共感の言葉を“先に”伝えているか
アドバイスより先に、「それわかります」「それ気になりますよね」と共感する。
“この人なら話せる”と思ってもらえる接客は、共感から始まります。
例:「うねりって、湿気が強い時期は特に出やすいですよね」
⑤ 沈黙の“余白”も接客の一部と考える
無言=悪ではありません。
「話しすぎず、でも放置感は出さない」
このバランスは、“空気の気づかい”で生まれます。
◎スマホを見ているならそっと静かに
◎眠そうならあえて言葉は減らす
沈黙を恐れない接客こそが、プロの余裕です。
⑥ 次回を見越した“未来提案”ができているか
今日だけで終わらせない接客へ。
・「2ヶ月後に根元が気になってくるので、次は…」
・「この季節になると乾燥が出やすくなるので…」
「また来たい」ではなく、「また来る前提」の声かけが、次回予約を自然に引き出します。
⑦ 最後のお見送りが“記憶に残る笑顔”になっているか
帰るときの印象は、次の来店につながる“ラストメッセージ”。
ドアまでの見送りや、最後にもう一度名前を呼んで笑顔で手を振る。
その一瞬の記憶が「また行こう」に変わります。
成功サロンは“接客を数値で見える化”している
実際にリピート率が高いサロンほど、接客を「なんとなくの感覚」で終わらせていません。
- チェックシートで毎月評価
- お客さんの声を毎月スタッフ間で共有
- ロープレやフィードバックで改善を習慣化
“やってるつもり”を防ぎ、成長を促す仕組みがあるのが共通点です。
まとめ|接客の質は、“感じの良さ”を再現できる仕組みでつくれる
接客はセンスではなく、意識すれば誰でも上げられる「再現性のある技術」です。
今日のチェックポイントを、まずは朝礼やミーティングで共有してみてください。
- 1日1つ意識する
- ペアでロールプレイしてみる
- 成功例・お客さんの反応を言語化する
それだけで、スタッフの接客力は目に見えて変わっていきます。
接客の質が変われば、サロンの印象も、リピート率も変わる。
“感じの良さ”は、最強のサロン戦略です。